加熱処理されている酵素ドリンクの酵素は死滅しないのか?

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加熱処理されている酵素ドリンクの酵素は死滅しないのか?

酵素ドリンクについて調べているとよく見かけるのが「酵素ドリンクの位置づけは清涼飲料水。従って加熱殺菌処理しなければならず、酵素が生きているというのはウソ」という意見です。酵素が熱に弱いということを考えると正しい意見のようにも思えます。ではここで加熱処理されている酵素ドリンクの酵素は死滅しないのか?について考えてみましょう。

酵素が生きているかどうか?という発想がNG

「酵素と酵母の違いって?」のページで説明したように、酵素は体内で起こる化学変化を触媒する物質、そして酵母は酵母菌と呼ばれる微生物になります。したがって本来、酵素は生きているか、死んでいるか?という議論をすべきものではないのです。

では酵母菌は生きているのか?という声が聞こえてきそうですね。そこでもうひとつ思い出して頂きたいことがあります。「酵素風呂って?」のページで紹介したように、おがくずや米ぬかが発酵する際に生まれる熱は60〜70℃近くにもなります。ということは、この位の温度では酵母菌は死滅しない…と考えることができます。

 

もちろん、どんな酵母菌かによって熱に対する耐性も変わってきます。例えば、優光泉の酵母菌は熱に強い酵母菌であり、殺菌処理は70℃で15秒。したがって、殺菌処理で酵母菌が死滅してしまうということはありません。

酵素ドリンク=酵素を補給する、ではない

酵素ドリンクというといまだに「酵素ドリンクで体内の酵素を増やす」と考えている方もいるようなのですが、この考え方も間違っています。もともと野菜であれ、くだものであれ食物酵素に含まれる酵素が体内の潜在酵素にとって代わることができるわけではありません。

 

酵素ドリンクに酵素そのものが大量に含まれているかのような宣伝をしている商品もありますが、実際に重要なのは酵母菌が生きているかどうか、野菜やくだもののエキスが体内の酵素を活性してくれるかどうかにかかっています。

 

酵素ドリンクの保管は常温、冷暗所というのがお約束になっていますが、これも酵母菌が生息しやすい状況だから。常温で保管した方が酵母菌が増えやすいのだそうです。